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ラブ・ドラッグ
風邪での孤独
(オリジナル)
「なぁまとめ?作れないのかあんな薬」  
「まぁね。説明するとあの子、黒いの着てたでしょそれが救急医なの。」 
俺は未来がどんな世界かは想像できなかったが何かすごそうな感じがした。
「熱どうだ?」  
「熱は軽いけど、なんか調子悪い」 
「ゆっくり寝てろ」  
まとめは軽くうなずいて布団にこもった。  
俺は部屋を出た。その時、家のインターホンが鳴った。  
俺はドアを開けた。  
「ひさしーぶり」  
そこにはアイドルが着るような無駄に飾りが多い白いドレスを着て立っている間加山 天里がいた。  
俺はドレスのことは触れないようにした。  
「こんな時間になんのようですか?」
天里はずっとニコニコしたまんま。 
「今から未来に行くけど行く?」  
今はそんなことしている場合ではないと思い。   
「まとめが風邪ひいたからいけないんだ」  
俺はできるだけ丁寧に断ったつもりだった。  
「まとめちゃん風邪ひいたのー」  
俺と初めてしゃべった時とは口調が違っていた。  
「まぁなそこまでひどくはなさそうだけどあいつ無理して元気なふりしてるんだ」  
「まとめちゃん昔からそういうところあるからねー」  
やっぱり俺は気になった。この『ちゃん』をつけていることに。  
「なんでさっきから『ちゃん』付けなんだ?」  
「そんなに聞きたい?」  
「いやいいです」  
「なぜなら〜」  
「いいってって言っただろ」    
「はいはい」  
俺は何をやってるんだか。  
「じゃあね♪また戻るから悲しまないの」  
「じゃあな」  
「え?さっきの素通り?まぁいいか」
俺はドアを閉めて中に戻った。そしてまとめが寝ている部屋に入った。  
まとめを見るともうすっかり寝ていた。よく見るとやはり可愛いな。いやいや待てそういう感情はあまりよくないよな?なんとか落ち着いた。  
「そーだった換気した方がいいな」 
俺は部屋の窓を開けようと窓に手をさしのべたが窓はもう開いていた。 
「まとめが開けてくれているのか・・・」  
俺はまとめに苦労ばかりさせているのだと初めて知った。
「腹減った・・・な」  
俺はまだ晩飯を食べていないことに気がついた。  
「カップラーメンがあったけな」  
俺はキッチンでお湯を沸かしカップラーメンに入れた。  
三分たった。誰も居ないことなんて当たり前だったのに寂しく感じた。 
「食べるかな久しぶりだな」  
俺はカップラーメンを食べ始めた。 
俺は口に入れた瞬間感じた。  
まとめの作ってくれた料理が食べたいと。  
「・・・まとめか・・・早く風邪なおんないかな・・・」  
俺はまとめがいないだけでここまで寂しくなるとは思わなかった。  
「何いってんだ俺」   
俺はカップラーメンを食べ終わり、まとめの寝ている部屋に戻った。  
まとめはぐっすり寝ている。  
「早く風邪治して俺に美味しいもん食わせてくれ」   
「んんん〜今・・・何時?」  
まとめが目を覚ました。  
「9時48分だよ」   
「顔赤いわよ」  
「そそうか?」   
「まさか風邪移っちゃった」  
「そんなわけないだろ」  
「なんでそんなにニコニコしてるの」
「いや・・・何も・・・」  
「ふ〜ん」  
俺は久しぶりに笑った気がする。  
「いつもありがとうなまとめ」  
「と、突然そんなこと言わないでよ照れるじゃない」  
「早く風邪治してくれよ」
作者: 青木 (ID:********)
投稿日:2015/10/26(月) 22:17
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