Release 0シルフェニアRiverside Hole

HOME HELP 新着記事 ツリー表示 スレッド表示 トピック表示 検索 過去ログ

■166 / 2階層)  Irregular Engage 参、インターセプト(U)
□投稿者/ カムナビ -(2005/03/18(Fri) 11:30:10)
    2005/03/19(Sat) 00:42:26 編集(投稿者)
    2005/03/18(Fri) 21:24:14 編集(投稿者)
    2005/03/18(Fri) 12:18:22 編集(投稿者)

    鈍く金属色に輝くそれは、幾つかのスリットが先端で絡まるように交差している。
    その交わった先には、スリットを延長するようにとげのようなものが幾本も飛び出している。
    「は?」
    「これが、<Dブリット>だ。」
    「え、だって、これ、ドリル・・。」
    「漢の浪漫、だよなぁ・・・・・。まさに・・・・。」
    何か感慨深そうにうんうんと頷くグレッグ。
    混乱したように周りを見渡していると、先ほどの中尉といわれた女性と目が合う。
    彼女は、同情するようにこちらを見た後、あきらめなさいと言ったふうに手を上げて天を仰ぐようにしている。
    (ああ・・・彼女も現状を憂いでいる同志なのですね・・・。主よ。)
    何だか妙な宗教になりかけている、彼女を現実に引き戻したのは、二本の手であった。
    それは静かに背後から忍び寄り、そしてターゲットを視認する。そして、それは確信する。この仕事の成功を。だからそれは、一気に勝負を仕掛けた。
    「ひゃあ、ああん!?な、何ですかいきなりーー!?」
    突如後ろから胸をわしづかみにされれば1つは文句が言いたくなるだろう、だが後ろから接近してきたそれこと、彼女と同程度の年と思われるショートヘアに二つの三編みを横から除かせる作業服姿の少女は、そんな文句を無視してもみ続ける。
    「いえ、何かおいしそうなものを少佐が連れてきたなー、と思いまして・・・・さっそくつまみ食いー。う〜〜んいい仕事してますなぁ。」
    「ふぅあぁん!!は、離してください!!そ、そこは駄目ぇ・・・・。」
    「ふふ、愛いやつめ・・・・。って、あいた!?」
    「やめんか、麻生繭整備班長。」
    思い切り、グレッグの裏拳で頭を直撃される繭。
    「ててて・・・いいじゃないですかーー。どうせ、少佐が昨日ベットの上でヨ・・・オネガイデス。イキナリ、零戦ノ五十二型ハヤメテクダサイ。」
    「まったく・・・・うらやましいならさっさと言え。どこでだろうがいくらでもヨガらせてやる。」
    「にゃーん、じゃあ任務後に・・・。」
    「って、な、なんて会話してるんですかーーーー!?」
    泣き出しそうになりながらも、彼女は下ネタ全開の二人の会話をとめようとする。
    (あれ・・・・・なんで私、泣きそうなんだろう。)
    「初々しいですねぇ・・。」
    (別になんとも思っていなかったはずなのに・・。)
    「まぁ、こうゆう下ネタ全開にできるところじゃないだろう、教会は。ところで・・ドクトルに頼んでたのはそれか?」
    (どうして・・・こんなに悔しいの?)
    「その通り。でもこれこんなに改造して大丈夫ー?一応教会の備品でしょ?」
    「は?」
    何だか、自分のことが離しに上がったような気がして、意識を戻すとそこには自分が教会から授けられた<オラトリオ>が・・・いや、何で色々でっぱりとか先端の槍が鋭くなってたりしてるんでしょう?
    「な、な・・・・何で改造されてるんですかーー!?」
    「男にはスリルを求める本能があるからー。ともかく強化して動力とかもコンパクトにまとめたから、三節昆みたく折りたためるよー。」
    「あ、ははははは・・・・。」
    「・・・・壊れたか?」
    「よほどショックだったんだろうねぇーー。」
    「なんで他人事なんですかーーーーーー!?」
    <オラトリオ>の仇とも言うように、それを振りかぶろうとすると。
    突如、宙に画像が浮かぶ。それは先ほどのデフコンアラート。だが、それはすでに3へとかわりついで2へと変わった。
    『Unknownはこちらの忠告を度重なり無視。これよりUnknownを脅威<シエラ4>として認定、事態はデフコン2へと移行。全要員フェーズ2(危機管理体制・危機レベル大)にて指示あるまで待機!!なお戦術要員各員は<Dブリット>に乗り込み、各班の<トールハンマー>砲掌長およびその補助員を除き総員射撃室より退避!!<ゲヘナ・ゲート>1〜6まで3分後を目安にオープン!!』
    「よっしゃ、話は後だ・・・・・繭、お前さんも部下をさっさと避難させろ。あと君はこっちだ。」
    「そうだねー、部下の命あってのものだねだものー。じゃ、またあとでー。」
    ばいばいといったかんじで手を振ると、彼女は今までとは一変したように周りで荷物などを持ち出していた部下を一喝し、撤退を急がせる。
    「ほれ、君もいくぞ・・・・。」
    「む〜〜、ちゃんと弁償してくれますか!?」
    「ドクトルにかかれば、んなもん1時間で元に戻る・・・まぁ、それを戻す意志が任務の後に残っていればの話だがね。」
    「・・・・どうゆうことです?」
    「それも後だ。ともかく、さっさと乗り込むぞ。」
    そういって彼は<Dブリット>と呼ばれたものの中に入っていく。多少納得がいかなかったが彼女もまたそれについていった。

    <Dブリット>の中は前に一度だけ乗ったことのある飛行艇の操縦席のような席が片側2席ずつ、列となって並んでいた。そこには先ほどの二人のほかに幾人かの男女が座っている。
    「劉軍曹。これで、全員か?」
    「はい、少佐。点呼での確認したんで、少佐が最期っすよ?」
    「よろしい、ハッチ閉鎖だ。」
    劉軍曹と呼ばれた青年は軽く敬礼を返すと今入ってきたばかりの分厚い扉を閉め、ロックを確認すると、自分の席らしきものへと戻っていく。
    「さて、俺らも座るぞ・・・。」
    「は、はい・・・・・な、何だか物々しいですね。」
    「まぁ、歓迎にはこの程度は必要だ。」
    彼はそういいつつ一番前の操縦席のような席に座って、シートベルトをつけ、前のコントロールパネルを見つめる。そのとき、グレッグの目の前に再びアラートのような画面が展開される。
    『よぅ、グレッグ。準備はいいかぁ?』
    「構わんよ、アルベルト。・・・他の連中も終ったんだろう?」
    『ああ、お前さんがたらが最期だ。んじゃ、ゲート開くんで、動力そっちにうつすぞ。あわせろ。3,2,1・・・今!!』
    一瞬照明が暗くなったと思うとすぐに明るくなる。
    「んじゃ、射出よろしく。」
    『おうよ。』
    「よし、オブライエン曹長。外部投影機構、機動開始。」
    「ヤー、ヘルグレッグ。投影開始。」
    先ほども見たオブライエンと呼ばれた男がスイッチの1つを入れると、さっきまで塗装された鉄板に囲まれただけだった世界が変わる。外部の映像を写すように。たださほど変わったわけではない元々ここに来るとき幾つかの門を通って最終的に砲身の代わりに長いレールが幾つかついた砲台のような設備の中のチェンバーとよばれる部分へと入ってきていたので、周りはほとんど黒い金属の壁に阻まれている。
    「COCCより入電、<ゲヘナ・ゲート>1〜6番展開開始とのことです。」
    そして今度はここから見える壁の一部が開き、何もないその空間が突如その虚空が水面になったように、振るえ、揺れ・・・青い輝きに満ちていく。
    「<ゲヘナ・ゲート>展開を確認。準備万端です!!」
    「あとはアルベルトに任せるだけだな・・・。」

    「少佐、ゲートの展開を確認。こちらもオーガニック・ジェネレーター、臨界までカウント開始・・・3,2,1,臨界突破。」
    「よし、各員安全確認ののち<トールハンマー>のECレールへと出力を伝えろ・・・・出来次第射出だ。」
    「イエス・サー!!」
    砲身の上甲部で指揮を執っているアルベルトはゲートの方をなんとなく見つめる。
    「・・・・・・無常なほど・・・ブルーだねェ。」
    特に意味はないらしい。
    「少佐、出力伝導を確認・・・射出準備よろし!!」
    「おっしゃ・・・・・ターゲットスコープまわせぇ。」
    彼が言うとその目の前に銃身のない銃のようなものが現れ、その上に標準器が現れる。
    「コンマ2ちょい上げ、目標ロックオン・・・・・。ぶっぱなすぞー。耳ふさいどけ!!」
    彼は撃鉄の感触を確かめつ一瞬目を細めると・・・・次の瞬間かっと見開いた!!
    「ファイエル!!」
    撃鉄を一気に引くとばちっと青い稲妻がレールを走り、その上を<Dブリット>が駆けて・・・・青い湖面へと突っ込み、波紋を残して消えていった。

    はい、またちょっと微妙なとぎれですが、今日はここまで。
    なんとなく今日は長くなりましたね。
    ま、漢の浪漫はドリルが正解ということでwあと繭の基本イメージはスパロボのゼオラですwついでに言えば、<トールハンマー>の撃鉄トリガーは某宇宙戦艦Yの波動砲のアレでw
    では、感想お願いしますw





記事引用 削除キー/

前の記事(元になった記事) 次の記事(この記事の返信)
←Irregular Engage 参、.. /カムナビ → Irregular Engage 参.. /カムナビ
 
上記関連ツリー

Nomal Irregular Engage 序、.. / カムナビ (05/01/14(Fri) 14:52) #124
Nomal Irregular Engage 壱、.. / カムナビ (05/01/22(Sat) 14:35) #131
│└Nomal Irregular Engage 壱、.. / カムナビ (05/01/27(Thu) 00:29) #138
│  └Nomal Irregular Engage 壱.. / カムナビ (05/02/02(Wed) 17:17) #140
│    └Nomal Irregular Engage 壱.. / カムナビ (05/02/07(Mon) 15:58) #148
Nomal Irregular Engage 弐.. / カムナビ (05/02/12(Sat) 14:38) #150
│└Nomal Irregular Engage 弐.. / カムナビ (05/02/17(Thu) 13:42) #155
│  └Nomal Irregular Engage 弐.. / カムナビ (05/02/24(Thu) 17:13) #158
│    └Nomal Irregular Engage 弐.. / カムナビ (05/03/05(Sat) 14:51) #161
Nomal Irregular Engage 参、.. / カムナビ (05/03/18(Fri) 01:14) #165
  └Nomal Irregular Engage 参、.. / カムナビ (05/03/18(Fri) 11:30) #166 ←Now
    └Nomal Irregular Engage 参.. / カムナビ (05/04/25(Mon) 01:59) #195
      └Nomal Irregular Engage 参.. / カムナビ (05/04/26(Tue) 16:14) #200
        └Nomal Irregular Engage 参.. / カムナビ (05/05/15(Sun) 14:50) #211
          └Nomal Irregular Engage 参、.. / カムナビ (05/05/22(Sun) 02:29) #213
            └Nomal Irregular Engage 参.. / カムナビ (05/06/05(Sun) 06:16) #214
              └Nomal Irregular Engage 第.. / カムナビ (05/06/06(Mon) 08:06) #217

All 上記ツリーを一括表示 / 上記ツリーをトピック表示
 
上記の記事へ返信

Pass/

HOME HELP 新着記事 ツリー表示 スレッド表示 トピック表示 検索 過去ログ

- Child Tree -