Release 0シルフェニアRiverside Hole

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■480 / 14階層)  フェイス1ロキ7
□投稿者/ パース -(2006/11/05(Sun) 12:29:28)
    こんにちわ、こんばんわ、実に十日ぶりぐらいに登場のパースです。
    ようやく帰ってきました、というか、前口上だらだらやんのもめんどくさいし、なぜか頭痛もするのでさっさと本編に入らせてもらいます、時間軸は二日目早朝、場所は郊外の異空間。
    千里塚 陽VS骨羅 鳴忌瑠 戦―――開始します。
    (ちなみに、ブ○ーチの阿散井 ○次とか思い浮かべると今回の相手の攻撃がわかりやすいはずです、だからってパクリとか言わないように。)










    「かかって来ないのかい?ならこっちから行くよ!!」


    異空間の中、女性の攻撃はあっという間に始まった。


    「『神骨再生』!」


    女性の右手に、白い骨のような物が出現し、それはどんどんと大きさを増していく。
    そしてその大きさは剣道の木刀ぐらいのサイズになり、その木刀の各所から婉曲した枝が出てくる、そう、ちょうど人間の背骨のような物が女性の手に握られていた。


    「行くよ!『散骨飛骨』!!」


    女性がその骨を振りかぶり、かけ声と共に振り下ろす、その瞬間、女性が持つ背骨が爆散し、いくつもの欠片となって、陽目掛けて飛翔してきた。


    「なに!?」


    とっさに陽はレーヴァテインを召喚、『力』を解放する。
    陽目掛けて飛来する白い欠片、女性が持つ武器の破片らしき物が、速度を落とし、亀のように、ゆっくりとした動きになる。


    (1、2、3――――)


    陽は冷静に時間を数えながら白い欠片の軌道上から退避する。


    (4、5!)


    きっかり5秒、数え終わると同時に白い欠片は本来の速度に戻り、陽が元いた場所を駆け抜けていく。
    それと同時に、陽の体には多大な疲労感が、負荷がやってくる。


    (・・・・・・・・・・・・・・・・・きっついな)


    「・・・・・・・・・ッ!?」


    しかし驚きに目を見開いたのは相手の女性だった、当然だ、当たると思ったものが当たらなかったのだから。


    「避けた!?何かしたかい・・・・・・・・・?フン、まぁいい、まとめて吹き飛ばすだけさ!!『神骨再生』!!」


    女性が叫び、女性が持つ武器はどんどんと巨大化していく。
    最初は木の枝程度の大きさだった物が木刀程度の大きさへ、そしていまでは巨大な金棒ほどのサイズになっていた。
    それはやはり各所から婉曲した枝が2本ずつ出ており、早い話が巨大な背骨だった、だがもはやそれは人間のサイズではない、いったい何の生物の物なのか、などと考えている暇は残念ながらなかった。


    「いくよ!『散骨飛骨』、連打ぁ!!!」


    女性は、そう叫ぶと一度、二度、とその巨大な骨を振るった、そしてその巨大な骨からは多大な量の破片が、しかも2方向から陽目掛けて襲いかかってきた。


    (・・・・・・・・・・くっ!!だが、二方向なら、タイミングさえ掴めば!)


    陽の予想通り、大振りでしかも高速な二連打は狙いが甘く、来るタイミングさえ掴めば、かわすことは不可能ではなかった。


    (ここと、ここ!)


    陽は、二連打の隙間を確実に読み取り、二連打を回避する。
    陽のすぐ側を二本の白い濁流が流れてゆく、そしてそれが止んだ直後、陽は相手の女性に向けて走り出した。


    陽の能力、陽の体感で5秒間だけ、実際の時間ではほんのゼロコンマ数秒の間だけ周りが止まって見えるほど速く動ける、そういう物だが、しかしこの能力の弱点は、能力が切れた直後、陽の体には多大な負荷が掛かってしまい、どうしても動きが鈍ることにあった。


    そのため、どうしても陽は相手を倒すために、ある程度の至近距離まで移動し、その上で能力を使わなければならなかった。


    しかし相手の女性もそうやすやすとやられてはくれなかった。


    「まーた全部避けやがったか!なら、『散骨飛翔』!!」


    陽の接近を察知した女性は、二連打の直後に、自身が持つ骨を頭上高くへ振り上げた。
    直後、女性が持つ骨は粉々に砕け散り、遥か頭上へと飛んでいき、


    (マズい・・・・・・・・・・!)


    範囲攻撃だった、陽の周辺全てを埋め尽くすような大量の骨が一斉に降り注いだ。
    陽はとっさに『力』を解放、限界ギリギリまで移動する。


    (・・・・・・・・くっ、避けきれない!!)


    5秒間で移動できる距離なんて10メートルが精々だ、しかもその間もゆっくりとではあるが白い欠片は移動している。
    そして陽の能力が切れた瞬間、白い、骨の欠片が雨あられと降り注いだ。


    「ぐあっ!!」


    とっさに頭を腕でガードし、体を小さくするも、腕、腹、足、体のあちこちに次々と骨の欠片が突き刺さってゆく。


    「あっはっは!やっと当たったね!それだけ喰らえばいくら変な移動能力を持っていても関係ないさね!!」


    どうやら女性は、こちらの『力』が移動能力であると見当を付けたらしい、当たらずも遠からずだが、この際それどころではない。


    「さぁさぁ!さっさとあんたを倒して、まずは一人目を狩らせてもらうとするよ!!」


    どうやらこの女性、まだ一人も神具の所持者を倒していないらしい。


    (ちょっと待て・・・・・・・・・、こいつ、俺を倒して一人目って事は、この戦いが最初の戦いって事なのか・・・・・・・・・?)


    「『神骨再生』!」


    女性の持つ骨が、さらに巨大化、金棒を通り越して、いまでは電柱ほどの大きさと化していた。


    (ならなんで、こいつは、いや、前に戦ったアイツもそうだった、なんでこんなにポンポンと『力』を繰り出せるんだ?)


    陽には、まだたった一つ、とにかく速く動ける、というその能力だけしかないというのに、この差は一体何だというのか。


    「あっはは!覚悟を決めたのかい!?ならあんたを、あたしが持つ最強の一撃で吹き飛ばしてやるよ!!!」


    (考えろ・・・・・・・考えろ・・・・・・・・・・!)


    「『神骨再生』・『死骨鳥』!!」


    女性が持つ電柱サイズの背骨が、さらに巨大化していく、そして頂点から鳥の頭部によく似た骨格が出現、背骨で言えば肋骨に当たる部分が横に肥大化、まるで鳥の翼のようになってゆく。


    「あははは!いよいよ、年貢の納め時だね!さぁ、『神骨スカノボルグ』よ、その全力であいつをぶち殺せ!!!」


    (考えろ・・・・・・・・考え―――!!)


    あった、前回の敵にも、今回の敵にも共通する事柄がたった一つだけ。
    死骨鳥はゆっくりと大きく広げた翼をはためかせ、空へと舞い上がる。


    (前回の奴にも、この相手にも共通すること、それは、「絶対的な自分への自信」!)


    前回の敵も、今回の敵も、どちらもがまるで自分への迷いなど無いかのように振る舞い、『力』を発動するときも全く躊躇をしなかった、つまり、そういうことなのか。


    死骨鳥はその羽をゆっくりと広げ、頭を下の方へ、つまり陽を見ている、その姿は、まさしく獲物を狙う鷲のようで。


    (全力で、俺を叩き潰すつもりだ)


    陽は静かに剣を構える、自分への自信、自分が持つ剣への信頼、つまりそういうことなのか。


    (俺は、絶対に、あの死骨鳥を、斬り落とす!!!)


    瞬間、陽の持つ剣、レーヴァテインが光り輝いた。


    「な、なんだい!今さら何をしたところで全部無駄さ!!!」


    女性が叫び、死骨鳥が陽目掛けて急降下してきた、これに対し陽は静かに待つのみ。


    (俺は、確実に、こいつを、斬り裂く!!!)


    レーヴァテインの輝きがさらに増し、死骨鳥が目前に、そして、


    ―――一閃


    右下から、左上へ、陽のレーヴァテインが閃き、


    ―――ズヴァシュ!!


    死骨鳥が地面に崩れ落ちていった。


    「な!そんな!死骨鳥が・・・・・・・っ!!」


    陽は前方に突き進む、女性は、自分の『力』が打ち破られたことに一瞬呆然とし、それが勝負を決した。


    「しまっ、『神骨再生』!」
    「させるか!!」


    女性が、その右手に現れた神骨で防御するよりも早く、陽のレーヴァテインが、女性の体を深々と斬り裂いた。

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